DDNが解決する「チェックポイント」ボトルネック – AI学習を止めない高速データ基盤

By Victor Ghadban, Principal AI Solutions Consultant

かつて夢のまた夢だった兆単位パラメータのAIモデルは、今や企業で現実のものに。しかし、大規模AIの学習ではGPU性能だけでは不十分です。特に「チェックポイント」— モデルの状態を保存して中断や障害から復帰するプロセス — が、しばしば最大のボトルネックとなります。

チェックポイントとは

学習中のモデルの重み、オプティマイザの状態、学習メタデータを保存し、障害発生時でも安全に再開できる仕組み。
LLMでは1回のチェックポイントがTB規模になり、ストレージ性能が遅いとGPUの稼働率が大幅低下します。


従来ストレージとの速度差

ストレージタイプ 書き込み速度 2TB保存時間 コメント
従来型NAS(HDD) 200MB/s 約2.8時間 GPUが長時間待機
一般的な並列FS 2GB/s 約17分 学習サイクルに影響
DDN EXAScaler®(NVMe層) 20〜40GB/s 50〜100秒 ほぼリアルタイム保存

DDNならチェックポイント処理を総学習時間の1%未満に抑えられます。


コスト・エネルギー削減効果

遅いチェックポイントは、数千台のGPUを遊ばせ、スケジュール遅延やコスト増を招きます。
さらに、2TBのチェックポイントを100回行う場合の電力消費は以下の通りです。

ストレージタイプ 総電力量
従来型NAS 2MWh超
一般的SSD 約700kWh
DDN EXAScaler® 200kWh未満

最大90%の省エネとCO₂削減を実現。


DDN EXAScaler®の強み

  • GPU停止ゼロの超高速I/O

  • クラスタ拡張に応じた並列書き込み性能

  • 高速NVMeティア+自動階層化

  • PyTorch/DeepSpeed/Megatron対応

  • POSIX/S3互換でハイブリッドクラウド運用可能


結論

AIの勝敗は計算力だけでなくデータ移動速度で決まります。
DDN EXAScaler®なら、チェックポイントが遅延要因になることはありません。

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