DDNの大規模でスケーラブルなストレージ、Pawsey Supercomputing Centreの宇宙の秘密を明らかにする科学的発見を加速
DDN GRIDScalerが世界最先端の電波望遠鏡からデータを収集、保存し、初めて宇宙の全景をカラー画像で生成
2017年11月10日 ニュース(米国時間11月9日発表 ニュースリリース)
データダイレクト・ネットワークス(DDN)は本日、西オーストラリア州にあるPawsey Supercomputing Centreが、電波天文学、再生可能エネルギー、地球科学など、様々な科学分野の多様な研究、シミュレーション、可視化を支援するため、5PBのストレージとさらに2PBのDDNのキャパシティを搭載したDDN GRIDScaler並列ファイルシステムアプライアンスを2セット導入するしたことを発表しました。Pawseyに導入されたDDNのGRIDScalerは、50の大規模データコレクションを処理するために必要な性能と安定性を提供し、Pawseyのサービスによって恩恵を受ける数百人の科学者の科学的成果に貢献します。
Pawseyのデータ集約型プロジェクトの増加に伴い、合成、アクセス、検索、共有、アーカイブが必要な大量のメディアファイル、動画、画像、テキスト、メタデータを格納する必要性が常に生じています。Pawsey Supercomputing Centreのエグゼクティブディレクター、ニール・ストリングフェロー氏は次のように述べています。「科学者は、プロトコルやアクセス方法が異なる多様な技術をPawsey Supercomputing Centreに持ち込むため、柔軟性は重要です。私たちは、ビッグデータ解析、HPC処理、グローバルデータ共有のサポートや、新しいサービスや技術との接続など、変化する研究要件に対応する必要があります。」
Pawseyは、先駆的な「スクエア・キロメートル・アレイ(SKA)プロジェクト」で中心的な役割を果たしています。このプロジェクトは、宇宙を圧倒的な詳細さと速度で観測するため、今日の最先端の望遠鏡よりも高感度、高性能な次世代の電波望遠鏡を建設することに重点を置いています。また、Pawsey Supercomputing Centreでは、DDNのストレージを使用して、複数のカメラを使用してオーストラリアの砂漠の夜空を撮影して流星を追跡し、新たに落下した隕石を発見、探索する革新的な「砂漠火球ネットワーク(DFN)プロジェクト」を支援しています。
SKA先行プロジェクトの支援だけで年15PBのペースで増加すると予想されているデータの急増に対応するため、Pawseyは、大規模でスケーラブルな信頼性の高いストレージプラットフォームを必要としていました。IBMのSpectrum Scale並列ファイルシステム、階層化オプション、レプリケーション、データ保護、データマネジメントを含む様々な機能を搭載したDDNの統合ストレージは、イーサネットでの高速ストレージ接続が必要な様々なフロントエンドデータアクセスサービスをサポートします。さらに、DDNは西オーストラリア州のIBM Spectrum Scaleユーザーグループの設立に際して主導的な役割を果たし、より広範な科学技術コミュニティが学術、研究、産業アプリケーションのためのファイルシステムの先進機能から恩恵を受けられるようになりました。
Pawseyは、研究プロジェクトを支援するDDNと共に、研究の限界を押し広げ続けます。最近では、観測プロジェクト「Galactic and Extragalactic All-Sky Murchison Widefield Array(GLEAM)」の一環として、南天全体を観測した研究チームを支えたとして、Pawseyが大きく報道されました。GLEAMの研究者は、600TBを超える電波天文学のデータを保存、処理し、電波望遠鏡が捉えた宇宙の全景を世界で初めてカラー画像で生成し、広範な天空観測から30万を超える電波銀河の目録を作成しました。
Pawsey Supercomputing Centreにとって、将来的にはさらなる科学の躍進が約束されており、HPCとストレージへのニーズの急増もこれからも起こり続けますが、DDNがこれらのニーズを満たします。計算能力やストレージの要件に関して、SKAプロジェクトだけで、大型ハドロン衝突型加速器を含む、世界で最も要求の厳しい現在の研究を上回ると予想されています。
関連資料
Pawsey Supercomputing Centre 導入事例(英語)DDN GRIDScaler について