オブジェクトストレージ選択の9つのポイント [検索、インデックス機能、メタデータ](4/11)
オブジェクトストレージ技術を検討し、適切な技術の選択のために知っておくべきポイントを紹介します。この記事は、Architecting IT社のChris M Evans氏が独自に作成した記事を、データダイレクト・ネットワークスがPDFとして提供したものの日本語訳の一部です。原文タイトルにある「オブジェクト・ストア」には日本での一般的な表現として「オブジェクトストレージ」を当てています。
機能3:検索、インデックス機能、メタデータ
オブジェクトストレージ内のデータを検索して読み出すことのできる機能は、極めて重要な要求事項の1つです。データベースやファイルシステムのような構造化されたデータに対し、オブジェクトストレージは、データをわずかに論理的あるいは物理的に分離した状態で、バケツやプールのような1つのフラットな階層内に保持します。これは、保存されたすべてのオブジェクトには、データの読み出しを容易にするために多くの情報が必要であることを意味します。
通常、オブジェクトストレージは、2つある方法のどちらかを使ってデータを保存します。すなわち、エンドユーザーが(標準ファイル名に似た)オブジェクト名を設定する方法か、システムが生成したオブジェクトID(OID)を使ってオブジェクトの保存とアクセスを行う方法です。通常、オブジェクトIDは文字と数字で構成される長い文字列で、オブジェクトストレージ自体によってランダムに生成されます。
OIDを使用する時はメタデータが非常に重要です。オブジェクトストレージのユーザーは、OIDとその用途に関する独立したデータベースを維持することもできます。メタデータは、オブジェクト・サイズ、アクセス許可、オブジェクトを作成したユーザーといった、オブジェクト自体に関する情報(システム・メタデータ)を提供します。ユーザー・メタデータは、各オブジェクトとともに保存された情報を拡張するもので、これは、検索およびインデックス機能の提供に使われるアプリケーション固有の情報です。
メタデータ検索の性能は、オブジェクトストレージ自体の中に保存されているデータ量とは無関係でなければなりません。これは、スケーラビリティの管理に関する極めて重要な要求事項です。
【オブジェクトストレージ選択の9つのポイント 目次】
オブジェクトストレージ選択の9つのポイント [はじめに](1/11)
オブジェクトストレージ選択の9つのポイント [拡張性](2/11)
オブジェクトストレージ選択の9つのポイント [データ保護](3/11)
オブジェクトストレージ選択の9つのポイント [検索、インデックス機能、メタデータ](4/11)
オブジェクトストレージ選択の9つのポイント [性能](5/11)
オブジェクトストレージ選択の9つのポイント [セキュリティ](6/11)
オブジェクトストレージ選択の9つのポイント [コンプライアンスと監査](7/11)
オブジェクトストレージ選択の9つのポイント [導入モデル](8/11)
オブジェクトストレージ選択の9つのポイント [プロトコルのサポートと業界標準](9/11)
オブジェクトストレージ選択の9つのポイント [総所有コスト(TCO)](10/11)
オブジェクトストレージ選択の9つのポイント [まとめ(結論)](11/11)
Copyright © 2017 Brookend Ltd. All rights reserved.
本記事のいかなる部分も、Brookend社から書面で事前承認を得ることなく転載することを禁じます。細部は予告なく変更されることがあります。すべてのブランド名および商標はそれぞれの所有者に帰属します。
出典:"Nine Critical Features for Object Stores" by Chris M Evans
原文はこちら