オブジェクトストレージ選択の9つのポイント [コンプライアンスと監査](7/11)
オブジェクトストレージ技術を検討し、適切な技術の選択のために知っておくべきポイントを紹介します。この記事は、Architecting IT社のChris M Evans氏が独自に作成した記事を、データダイレクト・ネットワークスがPDFとして提供したものの日本語訳の一部です。原文タイトルにある「オブジェクト・ストア」には日本での一般的な表現として「オブジェクトストレージ」を当てています。
機能6:コンプライアンスと監査
コンプライアンスはデータ・セキュリティのもう1つの側面で、ヘルスケアや金融といった、特定の規制対象産業のデータ保持に関する法的要求を満たすことに焦点を当てたものです。通常、法令上の要求を満たすシステムは、データの不変性の確保やオブジェクトのバージョン管理(変更を追跡できるようにするため)能力に加えて、やはりデータの不変性を実現するためのオブジェクト・ロック機能やWORM(Write Once Read Many:書き込みは一回限りだが読み取りは何度でもできる)機能の実装などが可能でなければなりません。ブロック・ベースやファイル・ベースのシステムと異なり、ほとんどのオブジェクトストレージは、保存されたデータを更新しません。これは、コンプライアンス要求にとって効果的な、ある程度の制御能力を提供します。
監査機能はコンプライアンス機能を補完して、データがどのようにオブジェクトストレージ・システム内に保存されたかを示す証跡を提供します。この監査証跡は、各層(Tier)間でのデータの移動、内容に関するチェックサム検証(データ改竄が行われていないことの確認)、個々のデータ・オブジェクトやバケツへのすべてのアクセスといった、追加的な情報も提供することができます。
【オブジェクトストレージ選択の9つのポイント 目次】
オブジェクトストレージ選択の9つのポイント [はじめに](1/11)
オブジェクトストレージ選択の9つのポイント [拡張性](2/11)
オブジェクトストレージ選択の9つのポイント [データ保護](3/11)
オブジェクトストレージ選択の9つのポイント [検索、インデックス機能、メタデータ](4/11)
オブジェクトストレージ選択の9つのポイント [性能](5/11)
オブジェクトストレージ選択の9つのポイント [セキュリティ](6/11)
オブジェクトストレージ選択の9つのポイント [コンプライアンスと監査](7/11)
オブジェクトストレージ選択の9つのポイント [導入モデル](8/11)
オブジェクトストレージ選択の9つのポイント [プロトコルのサポートと業界標準](9/11)
オブジェクトストレージ選択の9つのポイント [総所有コスト(TCO)](10/11)
オブジェクトストレージ選択の9つのポイント [まとめ(結論)](11/11)
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出典:"Nine Critical Features for Object Stores" by Chris M Evans
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